「避難女性の精神的負担 非常に大きい」ウクライナ支援NGO

ウクライナから165万人余りの避難者を受け入れているポーランドで、支援に取り組んでいる東京のNGOのスタッフが、オンラインでNHKのインタビューに応じ「成人男性の出国が制限される中、家族を連れて避難している女性たちの負担が非常に大きい」として、長期的な支援の必要性を訴えました。

UNHCR=国連難民高等弁務官事務所のまとめによりますと、ロシアによる軍事侵攻を受けて、ウクライナから国外に避難した人は、12日の時点で269万人に上り、このうちおよそ6割に当たる165万人余りは隣国のポーランドに避難しています。

東京 品川区のNGO「難民を助ける会」のスタッフで、ポーランドで支援活動に当たっている中坪央暁さんが14日、NHKのオンラインインタビューに応じ、「避難した人の大半が女性や子ども、お年寄りで、出国が制限されている成人男性の姿が全く見えないというのが今回の特徴だ。避難は家族が引き裂かれる非常に過酷な選択で、女性たちの精神的な負担は非常に大きい」と指摘しました。

そのうえで、ポーランドでの支援は、一般家庭が多数の民泊を受け入れるなど、市民や企業のボランティアが主体となっているとして、「避難する人がこれ以上の数流入してきた場合、市民や企業が主体の受け入れには限界がある。長期化した場合、ポーランドや避難者を受け入れている周辺の国々をどれだけ支えられるかが鍵になる」と述べました。
中坪さんが撮影した首都ワルシャワの駅の映像では、多くの避難者が医薬品や食料などの支援物資を受け取ったり、駅の近くに設置された大型テントの食堂で、食事や仮眠を取ったりする様子が確認できます。

また、ウクライナとの国境に近い南東部の町コルチョバには、避難者の受け付けセンターが設置され、大型のバスが次々に到着していて、荷物を抱えたウクライナの人たちが次々と降り立っていました。