ポーランド ウクライナからの避難者 167万人あまりに

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に伴って隣国のポーランドには、ウクライナ各地から子ども連れの女性や高齢者が避難してきていて、ポーランド内務省によりますと、12日だけでおよそ7万9800人が入国し、避難者の累計は167万人あまりに上っています。

この中には、ロシア軍が激しい攻撃を行っている地域や都市から逃れてきた人もいます。

南部の都市ミコライフから3日かけて避難してきたという女性は「ミコライフを出るのに2日間かかった。ロシア軍に囲まれていてすごく怖かった」と話していました。

また、現地に残っている夫によると、ロシア軍はまだ街なかには侵攻していないものの「学校や病院への攻撃が行われていて、市民の犠牲も出ている。13日朝も同じような攻撃があった」ということです。

首都キエフ郊外のブチャから2日前に逃れてきたという女性は「最初の2週間はずっと地下に避難していた。ガスも水も電気もなかった」とした上で「ブチャは、ロシア軍に完全に掌握された状態で破壊が進んでいて、白旗を掲げながら逃げてきた。途中で狙撃される家族もいたが、私たちはなんとか逃れることができた」と話していました。

ウクライナ南部のへルソン出身で、一時的に避難していた港湾都市オデッサから逃れてきたという女性は「海上からの射撃音がたまに聞こえたが、街なかでは、激しい攻撃は行われていなかった」と話していました。

ただ、現地に残る家族によると「ヘルソンを統治するのはロシア側に変わってしまった。街なかで狙撃されることもある」ということです。

避難者が教会で戦闘終結を祈る

ウクライナからの多くの避難者が列車やバスで到着しているポーランド南東部の町、プシェミシルの中心部にあるキリスト教会の教会では13日、日曜日のミサが行われました。

ミサでは、ウクライナから避難してきた女性や子どもたちが、地元の人とともに聖書を読み上げるなどして、戦闘の終結を祈っていました。

西部のリビウから2人の子どもと一緒に逃れてきたという女性は「ウクライナのことを思って祈りました。早く戦闘が終わり、多くの命が救われてほしいです」と話していました。

また、娘とともにウクライナ西部から数日かけて避難してきたという女性は「避難する前は何度もシェルターに隠れました。ウクライナに平和が訪れるよう祈りました」と話していました。