在日ウクライナ人など 戦争抗議の集会 支援呼びかけ 東京 新宿

ロシアによる軍事侵攻が続く中、日本に住むウクライナ人などが東京都内で戦争に抗議する集会を開きました。

東京の新宿駅前で開かれた集会には、SNSの呼びかけに応じた日本に住むウクライナ人などおよそ40人が参加しました。

冒頭でウクライナ人の妻を持つ日本人の男性が「今、話している間にもウクライナでは市民が命を落としています。皆さんの支援でウクライナの人々を救ってください」と訴えました。

参加者はウクライナの国旗を掲げたり、羽織ったりしながら「戦争反対、ロシアを止めよう」などと声を上げ、通りかかった人に募金を呼びかけていました。

集会に参加したウクライナ人のイゴリ・イグナティエフさん(24)は「3年間、同じ学校で学んだ友達はウクライナ兵として戦闘に参加し、亡くなったと聞きました。戦争による被害は今も広がっています」と話していました。

ウクライナ第2の都市、ハリコフ出身のサーシャ・カヴェリナさん(33)は「私の両親は住んでいるマンションが攻撃を受け、避難生活を送っています。今、現地の人々は支援を求めています。ウクライナではたった100円で1キロのじゃがいもを買うことができ、多くの命を救うことができます」と訴えていました。

抗議の集会 名古屋でも

ロシアによるウクライナ侵攻に抗議する集会が名古屋市で開かれ、ウクライナ西部に家族がいるウクライナ人の女性が「おそろしい。とにかく戦争が早く終わってほしい」と訴えました。

名古屋市の中心部で開かれた集会にはおよそ100人が集まり、日本で暮らしているウクライナの人たちがロシアによる侵攻に抗議の声をあげました。

その1人、三重県鈴鹿市で暮らす柏谷オーリャさんは母親やきょうだいがウクライナ西部にいるということで「おそろしくて心が痛い。おととい実家近くの空港が攻撃され、西の方にも迫ってきています。毎日不安で眠れません」と話しました。

そして「世界中に支援していただいて心強いです。とにかく戦争が早く終わって平和になってほしい」と訴えました。

ウクライナではロシア軍が攻撃を強め、市民の犠牲が増え続けていて、国内に残っている人や国外に避難する人たちへの支援が急がれています。

柏谷さんは「何が起こるか分からず毎日不安です。薬とか食べ物、服などが必要だと思います。多くの人に声を上げてほしい。とにかく戦争をやめてほしい。ウクライナで起きた戦争は違う国で起きてほしくない」と話していました。

また岐阜県で暮らし、ウクライナに祖父母や友人がいる桐山アンドレさんは「自分が日本に来ていなかったら銃を持って戦っていたと思うと怖いです。ウクライナに住む祖父母が心配なので、早く戦争をやめてほしい」と話していました。

母親とともに参加した小学5年生の男の子は「ウクライナで自分と同じくらいの年の子が苦しんでいると聞きました。戦争はないほうがいい」と話し、母親は「子どもたちのことを考えるといてもたってもいられず、とにかく終わってほしい」と話していました。

長崎ではウクライナの平和願う署名活動

核兵器廃絶を求めて活動している高校生たちが13日、長崎市でウクライナの平和を願う署名活動を行いました。

この署名活動は「高校生平和大使」のメンバーなどが企画したものです。

参加した生徒たちは、JR長崎駅近くの高架広場でウクライナの平和の実現を願って声を上げながら、署名への協力を要請しました。

署名簿では「ウクライナで多くの犠牲者が出ている状況や核兵器の使用まで言及されていることに大変悲しい思いをしています。世界の人々が広島、長崎の惨劇を味わうことがないようにウクライナの平和を願います」と記し、事態の収拾を求める内容となっています。

署名した三重県の男性は「原爆資料館を訪れて戦争の恐ろしさを感じ、署名しました。早く解決してほしいです」と話していました。

署名活動を行った生徒の1人は「自分たちが率先して動くことで、同じような思いを持つ人と平和を求める気持ちを共有できたらいいなと思い、企画しました」と話していました。

集まった署名は近く、外務省に届けられるということです。