イラン核合意の間接協議 ウクライナ情勢で先行き不透明に

イラン核合意の立て直しに向けたアメリカとイランの間接協議について、仲介役のEU=ヨーロッパ連合は中断することを明らかにしました。大詰めを迎えていた協議はロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で先行きが不透明となる事態となっています。

アメリカとイランは核合意の立て直しを目指し、イランの核開発制限やアメリカによる制裁解除の進め方などをめぐり、EUや合意関係国のロシアなどを介して間接協議を進めてきました。

こうした中、EUの外相にあたるボレル上級代表は11日、ツイッターで「外的な要因によって一時中断が必要だ」として、協議をいったん中断することを明らかにしました。

「外的な要因」が何かは具体的に言及していません。

ただ、ウクライナへの軍事侵攻を受けてアメリカなどがロシアに対する制裁を強化するなか、ロシアは、核合意が立て直されたあとイランとの間の貿易などは軍事侵攻に絡む制裁とは関係なく保証されるべきだと、今月になって突然要求しました。

これに対し欧米各国は「核協議と関係のない条件を加えるべきではない」などと批判し、大詰めを迎えていた協議はロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で先行きが不透明となる事態となっています。