ウクライナ情勢 世界の食料供給網への影響深刻 G7農相緊急会合

ウクライナ情勢をめぐり、G7=主要7か国の農業担当相の緊急会合が11日開かれ、ロシアによる攻撃でウクライナの食料生産や世界の食料供給網への深刻な影響が出ているとして、各国が協力して対応していくことを確認しました。

G7の農業担当相の緊急会合は11日夜8時半からオンラインで開かれ、金子農林水産大臣が出席しました。

会合のあとに発表された共同声明では「ロシアのウクライナに対する攻撃を強く非難する」としたうえで、
▼ウクライナの農業インフラが攻撃の対象とされ、地域に重大な影響を及ぼしていることに危機感を示すとともに、
▼世界の食料供給網への影響や、すでに高い水準にある農産物価格のさらなる高騰にも懸念を示しています。

そのうえで、各国が協力しながら
▼ウクライナの食料安全保障を守ることを支援するとともに、
▼すべての国々に対して、食料の輸出を不当に制限するような措置をとらないよう求めるとしてます。

会合のあと、金子大臣は記者団に対して「食料状況は危機的な状況にある。きょうの会合はロシアのウクライナ侵略を非難し、皆で団結してこれに戦っていくという意思表示だ」と述べました。

また、会合にはウクライナの農業担当相も出席し、金子大臣によりますと「ウクライナは港湾を失い、農作物を輸出できない状況だ。安定した食料供給のためにも戦争を停止しないといけない」と訴えたということです。