1月の家計支出 6か月ぶり増加もコロナ前下回る

ことし1月に、2人以上の世帯が消費に使った金額は、去年の同じ月より6.9%増加し、6か月ぶりの増加となりました。
前の年の落ち込みが大きかった影響によるもので、消費は依然としてコロナ前の水準を下回る状況が続いています。

総務省が11日発表したことし1月の家計調査によりますと、2人以上の世帯が消費に使った金額は、1世帯当たり28万7801円でした。

物価の変動を除いた実質で去年の同じ月より6.9%増え、6か月ぶりの増加となりました。

内訳を見ますと「交通・通信」は、年末年始の帰省など外出の機会が増えたことで、ガソリンなどの自動車関係の費用や鉄道運賃が増え、32.2%の増加となりました。

また「食料」も、外食代や贈答用の和菓子の購入などが増え、プラス0.2%と6か月ぶりに増加に転じました。

一方で「光熱・水道」は、巣ごもり需要が一服して、電気代や灯油代が減り、3.4%の減少となりました。

全体では6か月ぶりの増加になったものの、比較の対象となる去年1月が「緊急事態宣言」の影響で減少幅が大きかったこともあり、消費はコロナ前の水準を下回る状況が続いています。

総務省は「エネルギー価格やさまざまな物の値上げによる節約意識が出てくる懸念があるので、先行きを注意深くみていきたい」としています。