国内の作家など3団体「許し難い暴挙」 ロシア非難の共同声明

国内の作家などで作る3つの団体は10日に記者会見を開き、ロシア軍のウクライナ侵攻について「完全に侵略であり、核兵器使用に言及したひきょうな、どう喝であり、世界の平和を脅かす許し難い暴挙だ」などと、非難する共同声明を発表しました。

東京都内で開かれた記者会見には、日本ペンクラブの桐野夏生会長、日本文藝家協会の林真理子理事長、それに日本推理作家協会の京極夏彦代表理事が出席しました。

共同声明では「私たちは、ロシアによるウクライナ侵攻に強く反対します。ウクライナの人々の命、人々が築いた文化、産業、街や学校、施設などが、これ以上破壊されないように、そしてロシアの人々の自由と命も無用に奪われることのないように、一日も早い戦争の終結を願います」などとしています。

会見で桐野会長は「声明を発表することが、人命と人権、人間の自由を守ることの助けになれば」と、今回の趣旨を説明しました。

林理事長は「文学者は人の痛みや苦しみを、より強く感じなければならない。まず声を上げることが何より大切だと思った」と述べました。

そして京極代表理事は「いかなる事態においても、暴力的な解決を選択肢に入れることはあってはならない。文化を担う端くれの一人としてがまんできない」と平和の大切さを訴えました。

3つの団体では、ほかの団体とも連携しながら、戦争を非難する姿勢を強めたいとしています。