福島の除染土 県外処分で都道府県の7割“国からの説明ない”

東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、福島県内の除染で出た土などを県外で最終処分することや、このうち放射性物質の濃度が一定の値を下回る分を全国の公共工事などで再生利用する国の方針について、受け入れを判断する全国の都道府県の7割が国から説明を受けていないとしていることがNHKの取材で分かりました。

11年前の原発事故のあと、福島県内の除染で出た土などは2045年3月までに福島県外で最終処分することが法律で定められていて、政府は最終処分の負担を減らすため放射性物質の濃度が一定の値を下回る分を全国の公共工事などで再生利用する方針です。

事業を所管する環境省は、最終処分や再生利用の実施に当たっては都道府県の同意を得るとしていますが、NHKが各都道府県に対し、国からどの程度説明を受けているか取材したところ、7割に当たる33府県が「説明を受けていない」と答えました。

このほか「簡単な説明を受けた」としたのは4県で、「詳しい説明を受けた」と答えたのは福島県を含む2県にとどまりました。

さらに、除染で出た土の再生利用について受け入れるか聞いたところ、5割に当たる24県が「どちらとも言えない」としたほか、6県が「受け入れない」と答えました。

「受け入れる」と回答した自治体はありませんでした。

一方、最終処分の受け入れについては、4割余りの22県が「どちらとも言えない」としたほか、6県が「受け入れない」と答え、「受け入れる」と回答した自治体はありませんでした。

また、再生利用、最終処分ともに回答を控える自治体が一定の割合を占めました。

「どちらとも言えない」とした自治体や回答しなかった自治体からは、その理由として、国からの具体的な説明がないため検討しようがないとか、国民の理解が進んでいないといった声が聞かれたほか、国が責任を持って結論を出すべきという声も聞かれました。

こうした結果について山口環境大臣は、NHKの取材に「各自治体にお願いするには具体的な方法を決める必要があるが、そのためのデータがそろわず相談できずにいた。2024年度までに再生利用を含む基盤技術の開発を完了させて、最終処分場の面積や構造、処分量などの選択肢を示す予定であり、2025年以降にお願いに回りたい」としています。