がん患者の不妊治療 国が助成制度設ける方針 若いがん患者支援

ことし4月から不妊治療の保険適用が拡大されますが、がんの治療前に凍結した卵子などを使って不妊治療を行う場合は保険の適用外となることから、国は、子どもを希望する若いがん患者を支援するため、来年度から新たな助成制度を設ける方針を決めたことが分かりました。

がんの治療では、抗がん剤や放射線治療の副作用で不妊になることがあり、若いがん患者が事前に卵子や精子などを凍結保存する取り組みが広がっています。

ただ、「体外受精」などの一般的な不妊治療はことし4月から保険の適用となりますが、がん治療の前に凍結した卵子や精子などを使う場合は適用外となっていて、費用の負担が大きくなることが懸念されていました。

これについて厚生労働省は、がん患者などが不妊治療を行う際の新たな助成制度の案をまとめたということです。

制度の案では、助成金額の上限として凍結した卵子で行う体外受精は1回25万円、凍結した精子で行う体外受精は1回30万円などとしていて、年齢によって受けられる回数の上限などを設けているということです。

具体的な内容については、専門家の検討会で審議したあと、最終的に決定されるということです。

「小児・AYA世代のがん患者等に対する妊孕性(にんようせい)温存療法に関する検討会」のメンバーで、日本がん・生殖医療学会の鈴木直理事長は「将来子どもを望むがん患者が、希望をもって病気と闘う支援になる。制度を広げていくためにもがん治療に関わる医療従事者が正しく情報提供していくことが大切だ」と話しています。