米 ガソリン小売価格 13年余ぶりの高値に 原油価格高騰が背景

ロシア軍のウクライナ侵攻を背景に原油価格が高騰する中、アメリカではガソリンの小売価格が13年8か月ぶりの高値水準まで大幅に上昇し、市民生活への影響が懸念されています。

アメリカのエネルギー情報局によりますと、7日時点のレギュラーガソリンの全米での小売価格の平均は1ガロン=3.78リットル当たり4ドル10セントと、前の週と比べて49セントの大幅な上昇になりました。

これは2008年7月以来、13年8か月ぶりの高値水準です。

ガソリン価格の上昇は、ウクライナへ侵攻したあと厳しい経済制裁を受けている産油国ロシアから原油の供給が滞る懸念などから、原油価格が高騰していることが背景にあります。

アメリカでは記録的なインフレが経済の重荷となっていて、ガソリン価格の高騰が続けば、市民生活に大きな影響を及ぼすと懸念されています。

ニューヨークのガソリンスタンドを訪れた客からは「これ以上、価格が高くなれば給油ができなくなる」とか「こんな価格は初めてだ。どこまで高くなるか分からず本当に心配している」といった不安の声が聞かれる一方、「ロシアに圧力を加える必要があり、たとえガソリン価格が高くなってもやるべきことをやるべきだ」と話す人もいました。