「金」先物価格 最高値を更新 物価上昇への警戒感などから

原油価格の急騰で世界的な物価上昇が一段と進むことへの警戒感から、資産の価値が目減りしにくいとされる「金」を買う動きが強まり、7日の金の先物価格が取引時間中の最高値を更新しました。

大阪取引所で行われている7日の「金」の先物取引は買い注文が膨らみ、取り引きの中心となる「来年2月もの」の価格が一時、1グラム当たり7377円をつけました。

取り引きの中心となる価格としては、先月25日に記録した7269円を上回り、取引時間中の最高値を更新しました。

これは、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアに対し、アメリカが同盟国と協調して原油の輸入禁止を検討していると明らかにしたことで原油の先物価格が急騰し、世界的な物価上昇が一段と進むことへの警戒感が市場に広がったことによるものです。

金は価値が目減りしにくい比較的安全な資産とされていて、物価の上昇を懸念する投資家からの買い注文が集まった形です。

市場関係者は「ウクライナ情勢が緊迫化し、欧米や日本によるロシアへの経済制裁が強まる中、世界経済の先行きへの慎重な見方が広がっていて、リスクを避けようと値下がりする株式などから、金に資金を移す動きも出ている」と話しています。