ロシア 対外債務のルーブル返済認める 債務不履行避ける目的か

ロシアのプーチン大統領は5日、対外債務を外貨でなく自国の通貨ルーブルで返済することを一時的に認める大統領令に署名しました。ロシアへの制裁措置を行う「非友好国」の債権者に対し、ロシア中央銀行が定めた為替レートに沿ってルーブルで返済すれば債務履行と見なすとしています。

厳しい経済制裁を科されてルーブルは大幅に値下がりしていて、債務不履行となる事態を避ける目的とみられます。

一方、今月16日以降、ロシアの国債の利払いなどの期限を相次いで迎える中で市場の警戒感は強まっていて、大手格付け会社「ムーディーズ」は6日、ロシアの長期国債の格付けを「債務不履行かそれに近い状態」を示す「Ca」に引き下げたと発表しました。

「ロシアの債務の支払いへの意思と能力に深刻な懸念が生じた」としています。