公明 山口代表「教訓生かされていない」ロシア原発攻撃を批判

ロシア軍がウクライナの原発を攻撃したことについて、公明党の山口代表は、東京電力福島第一原子力発電所やチェルノブイリ原発の事故の教訓が生かされておらず、国連安全保障理事会の常任理事国としての責任にも反する行為だと批判しました。

公明党の山口代表は、東日本大震災の発生から11年となるのを前に、6日、福島県大熊町などを視察し、記者団の取材に応じました。

この中で山口氏は「福島第一原発の事故が、いまだに大きな被害状況を生み出している。廃炉に至るまでのプロセスはなお長く、実際に被害を受けた方々の苦しみはいかばかりか」と述べました。

そのうえで、ロシア軍がウクライナ最大規模の原発を攻撃したことについて「福島やチェルノブイリの教訓が全く生かされていない。ロシアの行為は、NPT=核拡散防止条約の締約国の一員として、国連安保理の常任理事国としての責任にも反する行いだ。国際社会で厳しく非難して、やめさせなければいけない」と強調しました。

一方、山口氏は、東京電力福島第一原発の処理水を海に放出する政府の方針について「地元の声を聞くと、風評被害を生まないよう、もっと丁寧に科学的根拠に基づいて、近隣国をはじめ国際社会に説明してもらいたいということだった。説明を尽くす姿勢が重要だと政府にも伝えたい」と述べました。