札幌でロシア軍事侵攻に抗議集会 ウクライナ出身者が窮状訴え

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、6日、札幌市で抗議集会が開かれ、道内に住むウクライナ人が故郷の窮状を訴えるとともに支援への協力を呼びかけました。

抗議集会は札幌市民の有志による呼びかけでJR札幌駅前で開かれ、100人以上が参加しました。

参加者は「NO WAR」や「PEACE for UKRAINE」と英語やロシア語などで書かれたプラカードを掲げて、ロシアの軍事侵攻に抗議の意思を示しました。

集会では恵庭市に住むウクライナ人の47歳の男性がスピーチし、「人道支援は日本からもできると思います。これから難民も受け入れると思うので、皆さんの力で少しでも助けてください」と訴えました。

集会のあと、ウクライナ人の父親と日本人の母親を持つ恵庭市の高校1年生、ゴヴォロヴスキー大河さんは「戦うことが平和への第一歩とは思っていません。戦争が止まって、逃げている人たちが戻れるようなウクライナになってほしい」と話していました。

集会に参加した札幌市に住むウクライナ人のベロニカ・クラコワさんは、ロシア軍が攻撃し掌握した、ヨーロッパ最大規模の原子力発電所があるザポリージャ州の出身で、故郷には母親が残っているほか、国外でトラック運転手をしている父親は政府軍に参加するためウクライナに戻ってきたということです。

ベロニカさんは「ウクライナにいる家族や友達に毎日、何回も連絡して、無事かどうか確認しなければならない状況です。原子力発電所への攻撃で町から逃げたい人が多くいますが、電車の本数が少ないので困っているようです。もし原発に何か問題があったら、チェルノブイリ原発のようにその町に帰れなくなるので、不安や怒りを感じています。ウクライナにいる皆さんには自分の体に気をつけて生きていてほしいです」と話していました。