被爆地の長崎で ウクライナ軍事侵攻のロシア抗議集会

ウクライナへの軍事侵攻を続けているロシアのプーチン大統領が、核戦力を念頭に抑止力を特別警戒態勢に引き上げるよう命じたことを受けて、6日、被爆地・長崎市の平和公園で抗議集会が開かれました。

集会は長崎県の被爆者団体の呼びかけで開かれ、被爆者などおよそ400人が参加しました。

「長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会」の議長を務める川野浩一さんは「ロシア軍は原発を攻撃し、さらに核兵器使用の可能性さえ示唆している。このような蛮行が許されていいのか。私たちは怒りと同時に悲しみを禁じ得ない」と訴えました。

そして、原爆がさく裂した時刻の午前11時2分に参加した人たちが黙とうをささげました。

この後、元高校生平和大使の林田光弘さんが「第2次世界大戦を経て、もう2度と同じ過ちを繰り返さないと決意を持って積み重ねてきた努力をプーチン大統領は踏みにじっている。平和に暮らしたいという私たちの意思をこれからも示し続けよう」と呼びかけました。
このあと会場では「核兵器の使用がもたらすのは大量破壊と非人道的な破滅的結末しかない。戦争と核兵器の使用に反対し、早期のウクライナの平和実現を目指して立ち上がることを、被爆地・長崎から世界に呼びかける」などとするアピール文が採択されました。

参加した被爆者の竹下芙美さんは「プーチン大統領が核の使用をちらつかせ、原発にも攻撃していることなどから参加しました。戦争や核兵器の使用は被爆者としてやめてほしい」と話していました。