中国 きょうから全人代 経済成長率の目標設定などが焦点に

中国で重要政策を決める全人代=全国人民代表大会が、5日から北京で始まります。新型コロナウイルスの感染を徹底して抑え込む「ゼロコロナ」政策の影響で景気の減速が続く中、経済成長率の目標をどのように設定するかなどが焦点で、党のトップとして異例の3期目入りを目指す習近平国家主席としては、これまでの実績を強調し、権力基盤をさらに強めたいものとみられます。

中国の全人代は、習近平国家主席ら共産党の最高指導部のメンバーや各地の代表などが出席して重要政策を決めるもので、5日から北京の人民大会堂で開かれます。

初日の5日は李克強首相が政府活動報告を行い、各国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でも北京オリンピックを成功させたとアピールするものとみられます。

一方で中国国内では徹底して感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策の影響で個人消費が停滞するなど景気の減速が続いていて、ことしの経済成長率の目標をどのように設定するかが焦点です。

また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が台湾をめぐる情勢にも影響を及ぼすのではないかと指摘される中、5日に発表される予算案では国防費についても明らかにされ、その動向も注目されます。

ことし後半に、5年に1度の共産党大会を控え、党のトップとして異例の3期目入りを目指す習主席としては、5日からの全人代でこれまでの実績を強調し、みずからの権力基盤をさらに強めたいものとみられます。

経済成長率の設定が焦点

ことしの全人代で議論される重要政策のうち、経済分野では中国政府が経済成長率の目標をどのように設定するかが焦点です。

中国経済は、徹底して感染を抑え込む「ゼロコロナ」政策で人の移動が制限され、個人消費が停滞しているほか、不動産大手「恒大グループ」の経営問題に象徴されるように不動産市況が悪化していることなどから、景気減速が続いています。

このためIMF=国際通貨基金は、ことしの中国の成長率について、最新の見通しでプラス4.8%にとどまると予測しています。

一方、中国のエコノミストなどからは、「政府が成長率の目標を5%以上に設定する」という見方が示されていますが、実現は容易ではないとも指摘されています。

習近平指導部としては、ことし後半に控える共産党大会に向けて景気を回復させ、権力基盤を強めたいものとみられ、政府の経済政策の前提となる成長率の目標をどのように設定するかが焦点です。

そのうえで、景気を刺激するための財政支出の規模や、不動産市場に対する政策、それに新型コロナウイルス対策について、どのような方針を示すかも注目されます。