新型コロナの影響で大学などを中退 昨年度の1.4倍に増加

新型コロナの影響で、今年度12月末までに全国の大学などを中途退学した人は、昨年度の1.4倍に増え1900人余りに上ることが文部科学省の調査でわかりました。

調査は、文部科学省が全国の大学や短期大学を対象に行い、全体の96%にあたる975校から回答を得ました。

これによりますと、今年度4月から12月末までに中途退学した学生は2万9733人、休学した学生は6万4783人となりました。

このうち新型コロナの影響によると回答した人は、中退者は1937人と昨年度の同じ時期の1.4倍に増加し、休学者も5855人と1.3倍以上となっています。

新型コロナの影響だと回答した中退者の内訳を見ると「経済的な困窮」は19.9%と昨年度から8.2ポイント減った一方で「学生生活への不適応や修学意欲の低下」は10.3ポイント増え、30.3%を占めています。

文部科学省は、感染拡大でオンライン授業が増えて大学に通う機会が減少し周りと交流できない状況が長期間、続いていることが背景にあるとして、各大学に対し、授業の工夫例を紹介するとともに、相談窓口の開設など学生に寄り添った支援を行うよう呼びかけています。