パラリンピック 平和へ願い込め「ピース!」IPC会長【全文】

北京パラリンピック、4日夜に行われた開会式でIPC=国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長は、スピーチの最後に両手の拳を握りしめて「ピース(平和を)!」と力強く訴えました。
パーソンズ会長のスピーチの全文です。

“戦争と憎しみの時代ではありません”

中国の習近平国家主席、大会組織委員会の蔡奇会長、全世界のスポーツファンの皆様、各国、地域代表のアスリート、ならびに役員の皆様、ご来賓の皆様、こんばんは。そして北京パラリンピックへようこそ。

今夜は、まず、平和のメッセージから始めたい、いえ、始めなければなりません。
共生を中核とし、多様性を祝い、違いを受け入れることを旨とする組織のリーダーとして、私はいま世界で起こっていることに強い衝撃を受けています。
21世紀は対話と外交の時代のはずです。
戦争と憎しみの時代ではありません。

“世界はともに生きる場 分断されてはなりません”

オリンピック・パラリンピック期間中の休戦は、国連決議として193の国連加盟国の総意で第76回国連総会で採択されました。
それは尊重し守るべきもので違反があってはなりません。

IPCでは、よりよい皆が共生できる世界、差別や憎しみ、無知とは無縁の紛争のない世界をめざしています。

ここ北京にはパラアスリートたちが46の国や地域から集まり、互いに競い合います。
戦うのではありません。
スポーツを通して人類の最高の姿を示し、平和や皆が共生する世界の基礎となる価値観を際立たせてくれるでしょう。

パラリンピアンたちは知っています。
対戦相手は敵である必要がないこと。
ともに歩めばさらにより多くのことを達成できることを。

今夜、パラリンピックムーブメントは世界各国の当局者に呼びかけます。

アスリートたち同様、一つになり平和、理解、共生を促してください。
世界はともに生きる場であるべきです。
分断されてはなりません。

“変化はスポーツから始まる”

変化はスポーツから始まります。
それは調和をもたらし、それがきっかけとなって、人々の生き方、まち、そして国をも変えることができます。

史上初の夏季、冬季両パラリンピックの舞台となる北京はその証しです。
大会前、何十万もの施設がバリアフリー化されました。

会場は壮大であり組織運営は際立っています。
新型コロナウイルス対策も万全かつ効率的です。

中国国民のおもてなしの精神により最高のパラリンピック、ウインタースポーツの披露の場ができました。

さらに障害のある人々にウインタースポーツを体験する機会も提供され、すばらしいです。
中国国民の皆さん、ありがとう。

パラリンピアンの皆さんが、スポーツを糧に障害を受け入れた瞬間がありました。

障害によって否定されることなく自分の一部とし、そこにみずからの強みを見出したのです。
弱さとみられがちな障害に力を見いだし、自分の可能性を最大限発揮しています。

“自分の力で世界を変えられる、変えることを誇りに思って”

世界人口の15%が障害のある人々ならば、パラリンピアンは残り85%の人々に障害のある人々がどんな望みでも機会さえ与えられれば、かなえられることを見せています。

それゆえにIPCなどの主導のもと「WE THE 15」キャンペーンが立ちあげられ、18の国際機関連合とともに歩んでいます。

障害の可視化、アクセス性、共生と平等の権利のためのキャンペーンです。

世界の12億の障害のある人々は人生をおう歌し、夢を追い、紆余曲折を生き抜き、社会貢献する機会を同様にもつべきです。

人類、そして一人一人がそのような変化を約束し、このような機会を保証すべきです。

最後にパラアスリートの皆さん、今大会のための準備、とりわけパンデミック下においては決して容易ではなかったと思います。

皆さんは決意の意味を示し、忍耐を体現しています。
みずから成し遂げたことを喜び、自分の力で世界を変えられる、変えることを誇りに思ってください。

そしてどうかフェアプレーのもと、楽しんでください。

皆さんの健闘を祈ります。

ピース(平和を)!