NATO 緊急の外相会議開催 ロシアの軍事侵攻への対応など協議

ロシア軍がウクライナへの攻勢を強め市民の犠牲が増え続ける中、NATO=北大西洋条約機構は緊急の外相会議を開いて対応を協議しています。NATOのストルテンベルグ事務総長は、会議に先立って「民間人への攻撃を非難する」と述べ、ロシアが軍を撤退させるべきだという考えを強調しました。

NATOは4日、ベルギー・ブリュッセルの本部で緊急の外相会議を開き、ロシアによる軍事侵攻への対応などについて協議しています。

会議に先だってNATOのストルテンベルグ事務総長は記者団に「民間人への攻撃を非難する。原発への攻撃も報じられているが、これはこの戦争の無謀さ、早く終わらせることの重要性、そして、ロシア軍が撤退し、外交努力に真剣に向き合うことの重要性を示している」と述べました。
また、アメリカのブリンケン国務長官は「紛争は望まないが仮に紛争が起きても、われわれは用意はできている。NATOの領土は守り抜く」と述べ、加盟国が1国でも攻撃を受けた場合、反撃などの対応をとる集団的自衛権の行使を定めた、北大西洋条約第5条への関与は揺るぎないという姿勢を強調しました。

会議にはNATOの加盟国ではないスウェーデンとフィンランド、それにEU=ヨーロッパ連合も参加していて、ロシアの侵攻がヨーロッパの安全保障に及ぼす長期的な影響などについても意見を交わす予定です。

ストルテンベルグ事務総長は会議後に記者会見を開く予定です。