塩野義製薬 開発中のワクチン “ファイザーと同等の効果”

塩野義製薬は開発中の新型コロナウイルスのワクチンについて、追加接種での使用を想定した臨床試験の中間報告を発表し、中和抗体の値などでファイザー社製のワクチンと同等の効果が確認できたとしました。

大阪に本社がある塩野義製薬は、開発を進めている「組み換えたんぱく質ワクチン」というタイプの新型コロナのワクチンについて4日、追加接種を想定した臨床試験の中間報告を公表しました。

臨床試験ではファイザーのワクチンを2回接種して半年以上たったおよそ200人を対象に、追加接種として再びファイザーのワクチンを接種した場合と、開発中のワクチンを接種した場合で、効果や安全性に違いがあるかを調べました。

これまでの結果として、接種から29日目の時点で中和抗体の値を比べると、開発中のワクチンを接種した人は、ファイザーのワクチンを接種した人の1.17倍となっていて、統計学的に同じ水準であることが確認できたということです。

また、副反応については接種した場所の痛みやけん怠感、それに筋肉痛や発熱などが報告されましたが、重篤なものはなく、ファイザーのワクチンと同等以下だったということです。

会見で塩野義製薬の手代木功社長は「非常によい結果だ。今回のデータは非常に強い、価値のあるものだと考えている」と話していました。