北京パラリンピック開会式【時系列まとめ】大会は今月13日まで

北京パラリンピックの開会式が4日夜に行われ、10日間の冬のパラスポーツの祭典が開幕しました。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、RPC=ロシアパラリンピック委員会とベラルーシの選手の出場を認めない決定が大会直前に下されるという異例の状況下での開幕となりました。

IPC会長 「ピース」と大きな声を上げスピーチ締めくくる

開会式の入場行進は国や地域の名前を、中国で使われている漢字で表記したときに、1文字目の画数が少ない順に行われ、先頭のベルギーに続き日本は旗手を務めたクロスカントリースキーの川除大輝選手を先頭に行進しました。

また、4番目に登場したウクライナは行進の際に車いすに乗った人など数人が時折、拳を突き上げるしぐさを見せていました。

このあとIPC=国際パラリンピック委員会のパーソンズ会長がスピーチの冒頭で「今夜は平和のメッセージから始めなければならない」と述べました。
そのうえで「今は対話と外交の時代であり戦争や憎悪の時代ではない。差別や憎しみとは無縁の紛争のない世界を目指す。世界は共に生きる場で分断すべきではない」などと終始、強い口調で述べ、最後には「ピース」と大きな声を上げて締めくくりました。

大会は、今月13日まで10日間の日程で6競技78種目が行われます。

【開会式詳細】

現地時間の午後8時、日本時間の午後9時からおよそ1時間半にわたって行われた開会式のようすを時系列にまとめました。
(※日本と北京との時差は1時間です)

現地20:00 開会式始まる

開会式の会場は、先月のオリンピックと同じ「国家スタジアム」、通称「鳥の巣」です。
開会式のテーマは「前向きに、ともに乗り越えよう」です。
総合演出は、2008年夏と今回のオリンピックで開閉会式の演出を手がけた、映画監督のチャン・イーモウさんです。
大会は、13日まで10日間の日程で6競技78種目が行われますが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続いていることを受けて、ロシアパラリンピック委員会とベラルーシの選手の出場を認めない異例の決定が下されました。これにより今大会に参加する国と地域は前回大会より3少ない46となっています。

現地20:04 中国国旗入場 手話まじえ国家斉唱

開会式の会場に中国の国旗が入場しました。視覚に障害のある大学生たちが歌い、聴覚障害のある人たちが手話で表現するなか、国旗がパラリンピックに出場した人などの手によって運ばれ、会場に掲揚されました。掲揚に際して国歌が斉唱されました。

現地20:10 大会のマスコットが登場

スタジアムに氷と雪の道が現れました。大会のマスコット、「雪容融(シュエ・ロン・ロン)」が道を作り中国の伝統的な赤いランタンがモチーフになっています。できあがった道には、「Welcome」の文字が見えます。この光には「夢を照らし、世界にぬくもりを与える」という意味が込められています。

現地20:12 入場行進始まる “入場順は1文字目の画数少ない順”

大会に出場する46の国と地域の選手たちの入場行進が始まりました。
入場の順番は、国や地域の名前を、中国で使われている漢字で表記したときに、1文字目の画数が少ない順です。「比」という4画の文字からはじまるベルギーの選手たちが最初に入場しました。選手たちはマスクをしてお互いの距離をとりながら入場行進をしています。

現地20:13 日本が入場 今大会は29人が出場

ベルギーに続き日本が入場しました。旗手は、クロスカントリースキーの川除大輝選手です。今大会には29人の選手が参加し、アルペンスキーの村岡桃佳選手が日本選手団の主将を務めています。
旗手の川除選手は、開会式を前に取材に応じ「ついに来たなという気持ちと、だんだん試合が近づいている緊張があるので、楽しんでやっていきたい」と意気込みを語りました。そのうえで旗手を務めることについて「日本の顔として前に立たせてもらうので、しっかりと楽しくみんなに見てもらえるように頑張りたい」と話していました。

現地20:15 ウクライナ 車いすの選手がこぶし突き上げるしぐさも

4番目にウクライナが入場しました。ロシアによる軍事侵攻を受けて、出場が危ぶまれましたが、選手団は2日に北京に到着。大会には20人が出場します。
旗手を務めるのはバイアスロンとクロスカントリースキーに出場するマクシム・ヤロビー選手です。
ウクライナの選手団は、入場行進の際、車いすに乗った人など数人が時折、拳を突き上げるしぐさを見せていました。
開会式の前にNHKの取材に応じたウクライナパラリンピック委員会のワレーリイ・シシュケービチ会長は「私たちが目指すのは、すべての人類の平和です。戦争反対です」などと訴えました。

現地20:19 リヒテンシュタイン 冬のパラ出場は7大会ぶり

アルペンスキーに1人の選手が出場します。
出場するのは冬のパラリンピックではリヒテンシュタイン初となる女子選手のサラ・フンダート選手です。

現地20:25 パラリンピック発祥の地 イギリス

20番目にイギリスが入場しました。パラリンピックは第二次世界大戦で負傷した兵士のリハビリのために1948年にイギリスで開かれたスポーツ大会が起源になっています。活躍が期待されるのはアルペンスキー、視覚に障害があるクラスに出場する、メナ・フィッツパトリック選手。初出場となった前回は、金を含む4つのメダルを獲得しました。

現地20:27 次回夏の大会開催国 フランスが入場

2024年に夏のパラリンピックがパリで開催されます。旗手を務めるのは、バンジャマン・ダビエ選手です。前回の大会で、クロスカントリースキーとバイアスロンで3つの金メダルを獲得しました。

現地20:28 冬のパラ初出場 プエルトリコ

カリブ海にあるアメリカの自治領、プエルトリコが入場しました。冬のパラリンピックに出場するのは初めてです。
旗手は唯一の選手でアルペンスキーに出場するオルランド・ペレス選手です。

現地20:30 金メダル獲得は過去最多 ノルウェー入場

ノルウェーは、これまでの冬のパラリンピックで最も多い136個の金メダルを獲得しています。注目は、アルペンスキーに出場する22歳のイェスペル・ペデルセン選手。初出場の前回、18歳で金メダルを獲得しました。

現地20:31 アメリカが入場

65人が出場します。注目の選手はウクライナで生まれ、アメリカに移住したオクサナ・マスターズ選手(32)です。
自身のSNSには「私の心と魂はウクライナとアメリカの両方にある」とつづっています。クロスカントリーとバイアスロンに出場し、去年夏の東京大会では自転車で金メダルを獲得し、夏と冬合わせて10個のメダルを獲得しています。

現地20:35 チェコは“Vサイン”で行進

32番目に入場したチェコは、選手らが笑顔を見せることなく、片手を掲げて指をVの形にして行進していました。

現地20:44 次回冬の大会開催国のイタリア

次回、2026年の大会がミラノと、コルティナダンペッツォで開かれます。
選手たちは国旗の赤、白、緑の3色でいろどられたポンチョのようなそろいの衣装で入場してきました。

現地20:45 最後に開催国の中国が入場

今回は前回のピョンチャン大会の4倍となる96人の選手が参加しています。選手団が入場すると、観客席の人たちが立ち上がり手にした小さな国旗を振る様子が見られました。

現地20:50 “世界の人口の15%は何らかの障害がある”

IPC=国際パラリンピック委員会などが始めた「WE THE 15」というキャンペーンの映像が上映されました。世界の人口の15%は何らかの障害があるとして、差別をなくし、生活をより豊かにしようという目的があります。
障害がある人たちが登場し「私たちは、特別じゃない」というメッセージを訴えています。

現地20:53 大会組織委会長「世界に向け信頼や友好、希望を発信」

大会組織委員会の蔡奇会長がスピーチし「ここから9日間、世界中からの選手たちは強い意志と向上心で競いあい、限界に挑み、粘り強く自分の力で乗り越える姿を見せてくれることでしょう。このパラリンピックは私たちをひとつにし、世界に向けて信頼や友好、希望を発信します。手を取り合い、ともに未来に向かいましょう」などと述べました。

現地20:55 IPC会長「今は戦争や憎悪の時代ではない」

IPCのパーソンズ会長は「今夜は平和のメッセージから始めなければならない」と切り出し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を念頭に「いま世界で起こっていることに 恐怖を感じている」と強い口調で述べました。
また、国連総会が採択したオリンピックとパラリンピックの期間中の休戦を求める決議は尊重されるべきだとしたうえで「21世紀は対話と外交の時代であり戦争や憎悪の時代ではない。差別や憎しみとは無縁の紛争のない世界を目指す。世界は共にあるべきで分断されてはならない」などと述べました。パーソンズ会長は最後に「ピース」と大きな声を上げてスピーチを締めくくり、平和を訴えました。

現地21:03 習主席が開会宣言

習近平国家主席が開会を宣言すると、会場には紫色の雪の結晶をイメージした花火が打ち上げられました。

現地21:03 開会式のテーマ表現するパフォーマンス

開会式のテーマ「前向きに、共に乗り越えよう」を表現するパフォーマンスでは、視覚に障害がある少女が拍手を頼りにランタンを運び、床に置くと赤い光が広がりました。そして赤い光の中から家族が現れ、車いすに乗った女性が子どもなどと抱き合いながら、何気ない日常の喜びを表現しています。

現地21:05 視覚障害の男性の手のひらにパラリンピックシンボル

手のひらに描かれたのはスリー・アギトス。「アギト」とはラテン語で「私は働く」という意味で、あきらめない強い意志を表現しています。

現地21:15 パラリンピック旗入場

旗を運んだのは、夏のパラリンピックに出場した選手を含む8人です。このあと、視覚に障害のある10歳から22歳の人たちによって、パラリンピック賛歌が演奏されました。

現地21:18 選手や審判 コーチの代表が宣誓

「決してドーピングや不正行為を行わず、いかなる差別も禁じることを誓います。パラスポーツを通じて世界をよりよい共生社会にするため、これを実践します」などと述べました。

現地21:23 会場に聖火が到着

会場で聖火をリレーしたのは夏と冬のパラリンピックに出場した8人です。
最終ランナーは、陸上で4つの金メダルを獲得した選手が務めました。
今大会の聖火リレーは新型コロナウイルスの感染対策を理由に3日間に限定され、はじめに北京の盲学校や、万里の長城など8つの場所で採火式が行われ、パラリンピック発祥の地イギリスで採られた火も含めて、1つに集められました。

現地21:31 聖火 最終ランナーがトーチを「設置」

最終ランナーの足もとが上がっていき、雪の結晶に近づいていきました。
最終ランナーは目が不自由で、手で聖火のトーチを設置する場所を1分ほどかけて
探しました。会場からは中国語で「がんばれ」などと声があがっていました。そして、無事トーチが設置されると大きな歓声があがりました。

現地21:38 開会式が終了

聖火がともされたトーチが差し込まれると、会場に大きな花火が打ち上げられました。開会式は1時間30分余りで終了しました。