新型コロナ 後遺症を分析 「嗅覚障害」が25.6%で最多 埼玉

埼玉県と県の医師会が新型コロナウイルスに感染した400人余りの後遺症について分析したところ、症状で最も多かったのが「嗅覚障害」で、全体の7%ほどが、発症からおおむね1年たっても後遺症に悩んでいることがわかりました。

埼玉県と県の医師会は、去年10月からことし1月まで、県内7つの医療機関の新型コロナウイルスの「後遺症外来」を受診した422人の症状などを分析し、今後の診療の指針となるよう症例集としてまとめました。

それによりますと
▽症状でもっとも多かったのが「嗅覚障害」で25.6%
▽次いで「どうき・息切れ・呼吸困難」が16.6%
▽「けん怠感」が15.6%などとなっています。

そして、発症からおおむね1年経過しても、全体の6.9%にあたる29人が後遺症に悩んでいるということです。

症例集では呼吸器内科や耳鼻咽喉科など6つの診療科ごとに、改善につながると考えられる治療内容や注意点などがまとめられています。

県と医師会はこの症例集を地域の医療機関に配って、来月から後遺症を診療できる医療機関を増やすとともに、今後、オミクロン株による後遺症も分析することにしています。

医師会の常任理事の丸木雄一医師は「分析から多くのケースはよくなっていくのではないかと考えている。より多くの医師に後遺症を理解してもらい、症例集をもとに診療してもらいたい」と話していました。