ウクライナ最大規模の原発がある町 ロシア軍侵入し戦闘 IAEA

IAEA=国際原子力機関は3日、ウクライナで最大規模の原子力発電所がある町に多数のロシア軍の戦車が侵入し、発電所に向かう道路で戦闘が起きていると、ウクライナから報告を受けたことを明らかにしました。

ウクライナ南東部、エネルホダルにある国内最大規模のザポリージャ原子力発電所は、国内にある15の原子炉のうち6基が集中しています。

発電所周辺ではロシア軍が侵攻するのを防ごうと2日、多くの市民や原発の職員が周辺に集まってバリケードを築いていました。

IAEA=国際原子力機関によりますと、3日、ウクライナから受けた報告としてロシア軍の戦車などが隊列を組んでバリケードを破り、侵入したということです。

報告によりますと、ロシア軍は発電所に向かう道路を進んでいて、付近では戦闘が起きているということです。

エネルホダルの市長が3日、SNSに投稿した写真には隊列を成す戦車や軍の車両が映っているほか、別の動画では遠くで黒煙があがる様子が確認できます。

市長は、侵入したロシア軍の車両の数はおよそ100台に上るとしています。

IAEAは、2日までにロシアから原子力発電所の周辺を掌握したという報告を受けたことを明らかにしていて、発電所付近での武力行使を直ちにやめるよう警告しています。