NY原油市場 116ドル台まで上昇 13年半ぶりの高値

ニューヨーク原油市場では厳しい経済制裁を受けているロシアから原油の供給が滞る懸念が一段と強まり、国際的な原油の先物価格が一時、1バレル=116ドル台まで上昇して13年半ぶりの高値となりました。

ニューヨーク原油市場では3日、国際的な指標となるWTIの先物価格が一時、1バレル=116ドル台まで上昇しました。

リーマンショックが起きた2008年9月以来13年半ぶりの高値となります。

これはウクライナへの軍事侵攻によって国際的な決済ネットワークからの締め出しなど厳しい経済制裁を受けているロシアから原油の供給が滞る懸念が一段と強まったためです。

さらに2日にはサウジアラビアなど主な産油国が4月も追加の増産を見送ることを決め、世界的な供給不足への警戒感が広がったことも価格の上昇につながっています。

IEA=国際エネルギー機関の加盟国は協調して6000万バレルの石油備蓄を放出することで合意しましたが、市場関係者は「軍事侵攻が長期化するとの見方もあって先行きの不透明感から原油価格の上昇に歯止めがかからなくなっている」と話していて、国内のガソリン価格などに値上がりの圧力が強まる可能性が出ています。