サッカー 英 チェルシーのロシア人オーナー「クラブ売却する」

サッカーのイングランドプレミアリーグ、チェルシーのロシア人オーナー、アブラモビッチ氏が2日、「クラブを売却するという決断を下した」との声明を出しました。

アブラモビッチ氏はソビエト崩壊後、石油会社などの経営で財産を築き、2003年にチェルシーを買収しました。

その後、チェルシーは資金力を生かして多くの有力選手を獲得しプレミアリーグを5回制覇したほか、先月行われたクラブチーム世界一を決める「クラブワールドカップ」の決勝に勝って初の優勝を果たしていました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けてアブラモビッチ氏は2日、クラブの公式サイトで声明を発表し「私は常にクラブの利益を最優先に考えて決断してきた。現在の状況において、クラブ、サポーター、スタッフ、そしてスポンサーやパートナーにとっての最善を考え、クラブを売却するという決断を下した」と述べました。

また声明では売却の純益をすべて寄付するため、財団を設立するよう指示したことを明らかにし「この財団はウクライナでの戦争のすべての犠牲者を支援するためのものだ」としています。

プーチン大統領に近いとされるアブラモビッチ氏に対しては、イギリス政府によるロシアへの経済制裁の対象とすべきだという声が強まっていて、資産の売却を急いでいるのではないかという見方が出ていました。