トヨタ ロシアの工場稼働 4日から当面停止に

ロシアへの経済制裁が強まる中、トヨタ自動車は現地の工場の稼働を4日から当面、停止することを明らかにしました。ホンダもロシア向けの車の輸出を停止していて、日本の自動車メーカーの間で事業を見合わせる動きが広がっています。

トヨタ自動車は、ロシアのサンクトペテルブルクの工場でSUV=多目的スポーツ車などの生産を行っていて、ロシアのウクライナへの軍事侵攻のあとも工場を稼働していました。

しかしロシアへの経済制裁が強まる中、4日から当面、この工場の稼働を停止することを明らかにしました。

現地法人がロシア以外の国から完成車を輸入することも停止するとしています。

物流の混乱で十分に部品を調達できない状態となり、生産を続けることが難しいと判断したとみられます。

トヨタは「広く公正な視野で事態を見極めたうえで、必要な意思決定をした」とコメントしています。

日本の自動車メーカーでは、ホンダが決済や資金の回収ができなくなるリスクがあるなどとしてロシア向けの輸出を一時、停止する方針を決めたほか、三菱自動車工業も現地の工場の稼働を止める可能性があることを明らかにしています。

各国がロシアに対する厳しい経済制裁に踏み切る中、欧米の民間企業では、ロシアでのビジネスを見合わせる動きが相次いでいますが、日本の自動車メーカーにも、物流の混乱などを理由に生産や輸出を停止する動きが広がっています。