ウクライナ民話の絵本が話題 書店“平和を考えるきっかけに”

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、日本でも親しまれてきたウクライナ民話を元にした絵本が話題となっていて、東京都内の書店ではこの絵本を紹介し、平和について考えてほしいと呼びかけています。

ウクライナの民話を元にした絵本「てぶくろ」は、雪の中で、おじいさんが落とした手袋の中に、動物たちが次々と集まってくるという物語で日本では1965年に出版され、累計の販売部数が300万部を超えるなど多くの子どもたちに親しまれてきました。

今回のロシアによるウクライナへの侵攻を受け、SNSなどではこの絵本を紹介してウクライナの平和を願う投稿が相次ぐなど、話題となっています。

東京 港区にある絵本や児童書専門の書店「クレヨンハウス」でもウクライナに思いを寄せるきっかけにしてほしいとこの「てぶくろ」を平和について考える絵本を集めたコーナーに並べていて、手に取る人が増えているということです。

このうち30歳代の女性客は「自分も小さい子どもがいるので現地の子どもたちが不安な思いでいるかと思うと悲しい気持ちになります。この絵本を自分の子どもたちに読んでみたいと思います」と話していました。

書店の担当者、鏡鉄平さんは「もともと人気の絵本ですが、改めて子どもと一緒に手にとる人が増えています。ロシアやウクライナ、そして日本に住む子どもたちもこの絵本を同じように楽しむことができる世界に早くなってほしいと思います」と話していました。