日本航空 欧州会社との共同運航便 単独運航の形とる異例の対応

ヨーロッパの航空会社がロシア上空の飛行を制限され、日本行きの便を欠航する中、日本航空はヨーロッパ各国の航空会社との共同運航便について、相手の会社名を出さずに単独運航の形をとる異例の対応を始めました。

ウクライナへの軍事侵攻に対する制裁として、ヨーロッパ各国がロシアの航空会社による自国の上空の飛行を禁止する一方、ロシアもヨーロッパの航空会社を対象に領空内の飛行を制限しています。
このため、ヨーロッパ各国からロシア上空を通過するルートで日本に向かう便が欠航するなど影響が出始めています。

こうした事態を受け、今のところヨーロッパ便の運航についてロシアからの制限を受けていない日本の航空各社のうち、日本航空が異例の対応を始めました。
▽羽田とイギリスのロンドン、フィンランドのヘルシンキを結ぶ便と、
▽成田とドイツのフランクフルトを結ぶ便の、現地の航空会社との共同運航便について、相手の会社名を出さず単独運航の形をとっています。
空港の掲示板やアナウンスでは単独運航便として案内するほか、乗客は運航会社を各国の会社から日本航空に変更して搭乗手続きをするということです。
日本航空は、乗客の輸送を確実にするための対応だとしていて、今月26日まで続けることにしています。

利用客「行くことができてありがたい」

農業の研修で羽田からイギリスのロンドンに向かうという38歳の男性は「本来は去年ロンドンに行く予定でしたが、コロナの影響で行けなくなりこれから行くことになりました。もともとブリティッシュ・エアウェイズで行く予定でしたがロシアとウクライナの影響で行けないことも覚悟していたので、JALに変更して行くことができてありがたいです」と話していました。