NATO 即応部隊をウクライナ隣国ルーマニアに展開 防衛態勢強化

ウクライナでロシア軍の侵攻が続く中、NATO=北大西洋条約機構は、加盟国の防衛態勢を強化するため、不測の事態に迅速に対応する即応部隊の一部をウクライナと国境を接するルーマニアに展開させています。

NATOは1日、不測の事態に迅速に対応する即応部隊の一部が、ウクライナと国境を接するルーマニアに到着したことを明らかにしました。

ウクライナでロシア軍の侵攻が続く中、ヨーロッパ東部の加盟国は自国の安全保障に不安を強めていて、NATOのストルテンベルグ事務総長は、各加盟国が部隊や戦闘機などを派遣しているポーランドとエストニアの基地を相次いで訪問し、防衛態勢の強化を改めてアピールしました。

ストルテンベルグ事務総長は、ウクライナの状況について「ロシア軍の車列が首都キエフに向かっている。さらに多くの民間人が犠牲になるだろう」と強い懸念を示し、加盟国による兵器の供与などウクライナへの支援を強化する考えを示しました。

またエストニアのカラス首相は「ウクライナ側から国内にベラルーシ軍が入ったとの連絡を受けた」という情報を明らかにしたうえで、ベラルーシを侵略者と表現して強く非難しました。

ベラルーシ大統領「ロシアの軍事作戦に参加していない」

ベラルーシのルカシェンコ大統領は1日、安全保障に関する会議で「ベラルーシはロシアの軍事作戦には参加していない。将来的にも、われわれはウクライナにおける今回の特別な軍事作戦に加わるつもりはない」と述べました。

そのうえで、ロシアとウクライナによる会談について「戦争を終わらせるのに役立つかもしれないという希望を与えてくれる。しかし、すべてはウクライナしだいだ」と述べ、ロシア側の要求をウクライナが受け入れるかどうかが焦点になるという見方を示しました。