ウクライナ大統領 欧州議会でEU加盟への支持を訴える

EU=ヨーロッパ連合への加盟を申請したウクライナのゼレンスキー大統領は、先ほどヨーロッパ議会で演説し、「われわれはEUに加盟するためにもたたかっている。われわれとともにいることを示してほしい」と述べて支持を訴えました。

ゼレンスキー大統領は2月28日にEUに正式に加盟を申請しました。

ヨーロッパ議会では1日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について討論が行われ、冒頭、ゼレンスキー大統領がオンラインで演説しました。

この中でゼレンスキー大統領は「われわれは国と自由のためにたたかっている。EUに加盟するためにもたたかっている。EUなしにはウクライナは孤立する。われわれはみずからの強さを示した。どうかわれわれとともにいることを示してほしい」と述べてEU加盟への支持を訴えました。

このあと登壇したEUのフォンデアライエン委員長は「EUとウクライナの関係はかつてなく深まっている。まだこの先、道のりは長い。まずこの戦争を終わらせ、その次のステップについて話をしなければならない。しかし、われわれヨーロッパの価値観のためこれほど勇敢に立ち上がった人たちがヨーロッパの一員でないとは誰も思わないだろう」と述べ、ウクライナの将来的な加盟を支持する立場を示しました。

ロシア大統領府 EU加盟は別の問題との考え示す

ウクライナのゼレンスキー大統領が、EU=ヨーロッパ連合に正式に加盟申請したことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は1日、メディアに対して「EUは軍事・政治的な連合体ではない。戦略的な安定性という点で、この問題は、異なる性質を持っている。このプロセスは、別のものとして検討されるべきだろう」と述べました。

ロシアは、ウクライナに対して、「中立化」すなわち、NATO=北大西洋条約機構に加盟しないよう強く要求していますが、EUに加盟するかどうかは、別の問題だという考えを示したものです。