ロシア航空会社の領空飛行の禁止 物流影響も考慮し判断 林外相

ウクライナ情勢をめぐり、林外務大臣は記者会見で、日本の領空でもロシアの航空会社の飛行を禁止する制裁措置を行うかどうかは、物流に与える影響なども考慮して判断する必要があるという認識を示しました。

ウクライナへの軍事侵攻に対する制裁の一環として、ヨーロッパ各国は、それぞれの自国の領空でロシアの航空会社が飛行することを禁止しています。

これに関連し、林外務大臣は記者会見で、日本の領空でもロシアの航空会社の飛行を禁止する制裁措置を行う考えがあるか質問されたのに対し「これまで決定にあたっては、いかなる措置をとることが適切かを総合的に判断をしてきている」と述べました。

そのうえで、「ヨーロッパとわが国との間にある地理的な状況の違いや、物流に与える影響なども考慮する必要があると考えている」と述べました。

一方、林大臣はロシアとの平和条約交渉や共同経済活動について、「国際社会は、ロシアの侵略によって、ロシアとの関係をこれまでどおりにしておくことはもはやできないと考えている。日本は国際社会とともに、ロシアに対し強い制裁措置をとっていくということだ」と述べました。

「キエフ滞在の日本人大学生1人 ポーランドに移動」末松文科相

末松文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、「先月25日に日本人大学生1名がキエフに滞在していたことが判明し、外務省とも連絡をとって対応してきた。27日に所属大学を通じて、ポーランドに無事移動ができたという報告を受けている」と述べました。

そのうえで、「現時点で、日本人留学生がウクライナに滞在しているという事実は確認されていない。文部科学省としては、外務省から退避勧告と渡航中止勧告が出ていることを踏まえ、大学などに対し、学生のウクライナからの退避を求め、渡航はどのような目的であれ、厳に慎むよう要請している」と述べました。