進学や就職など時期控え専門家「感染者数増加も」注意呼びかけ

新型コロナの新規感染者数が全国では減少傾向となっているものの、進学や就職など人の動きが盛んになる時期を控え専門家は「感染者数が増加に転じることも考えられる」と注意を呼びかけています。

新型コロナの現在の感染状況について、感染症対策に詳しい国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授は「残念ながらいったん山を越えたかのように見えても、そのあとの減り方が本当に“微妙”だ。第5波まではピーク後、しっかりと下がっていっていたが、順調に減らないという今までにない現象が起こっている」と述べました。

その要因については「ワクチン接種が十分に行き届いていないことや、マスクができない小さな子どもも含めた10歳未満の感染がかなりの割合を占めていることが考えられる。感染者が1人出たから休園ということではなく、社会を動かしていくために継続していく方針のところが多いので、これまでよりも感染が広がりやすい状況になっている」と指摘しました。

さらに進学や就職など人の動きが盛んになる時期を控え「感染者の減少に時間がかかったり、増加に転じることも考えられる」と述べました。

そのうえで「さまざまな行事を行いたいと思うだろうが、人と集まる場合には“誰が感染していてもおかしくない”というつもりで、マスクの着用などの対策をしてほしい。また、少しでも気になる症状がある場合には検査を受け自分や周囲を守る行動をしてほしい」と注意を呼びかけていました。