“ロシア軍による侵略を非難” 衆議院が決議を採択

ウクライナ情勢をめぐり衆議院は、3月1日の本会議で「ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難する」としたうえで、ロシアに対し即時の攻撃停止と部隊の撤収を求める決議を、賛成多数で採択しました。

決議は3月1日の衆議院本会議で、れいわ新選組を除く各党の賛成多数で採択されました。

決議では、ロシア軍によるウクライナへの侵攻について「国際法や国連憲章の重大な違反であり、力による一方的な現状変更は断じて認められない。ヨーロッパにとどまらず、アジアを含む国際社会の秩序の根幹を揺るがしかねない極めて深刻な事態だ」と指摘しています。

そのうえで「ロシア軍による侵略を最も強い言葉で非難する。ロシアに対し、即時に攻撃を停止し、部隊を撤収するよう強く求める」としています。

また、日本政府に対しては、在留する日本人の安全確保に全力を尽くすとともに、国際社会と連携して制裁措置を含む厳格な対応をとるよう求めています。

決議を受けて、林外務大臣は「決議の趣旨も踏まえ、可能なかぎりの在留邦人の安全確保に努めるとともに、G7をはじめとする国際社会と連携しつつ、強い制裁措置の速やかな実施を含め、適切に対応していく」と述べました。

ウクライナ情勢をめぐっては、3月2日の参議院本会議でも同様の決議が採択される見通しです。

れ新 山本代表 “攻撃やめろだけでは不十分”

決議に反対したれいわ新選組の山本代表は、記者会見で「ロシアの軍事侵攻は強く非難するが、侵攻から5日たって事態が悪化するなか『攻撃をやめろ』というだけの決議では不十分という理由で反対した。国会として、政府に対し、ウクライナの国民への人道支援の拡大や、戦火から逃れた人たちを難民として受け入れることも求めるべきだ」と述べました。

自民 高木国会対策委員長 “れいわ新選組 反対は非常に残念”

自民党の高木国会対策委員長は、記者団に対し「急な話だったが、しっかりした決議ができた。ただ、国内でも、国際社会でもロシアに対する経済制裁と非難がなされている中、れいわ新選組が決議に反対したことは非常に残念だ」と述べました。