トヨタ 国内全工場で停止もあす再開へ 取引先がウイルス確認

トヨタ自動車は3月1日、国内すべての工場の稼働を停止し、原因となったシステム障害が起きた取引先の部品メーカーは、サイバー攻撃を受けて、一部のサーバーでウイルス感染や脅迫メッセージが確認されたことを明らかにしました。
一方、トヨタは3月2日からすべての工場の稼働を再開させるとしています。

トヨタは、愛知県豊田市にある取引先の部品メーカー「小島プレス工業」で発生したシステム障害の影響で、3月1日、国内すべての工場の稼働を停止しました。

これについて、システム障害が発生した「小島プレス工業」は、2月26日の午後9時ごろ、社内の一部のサーバーで障害が発生したことを検知し、このサーバーを再起動したところ、ウイルスの感染と脅迫メッセージの存在が確認されたと明らかにしました。

会社では、さらなる外部からのサイバー攻撃を予防するため、2月27日に取引先や外部とのネットワークを遮断して、すべてのサーバーを停止する措置をとり、関係省庁や警察に今後の対応を相談しているということです。

「小島プレス工業」の広報担当者は3月1日午前、報道陣の取材に応じ「私たちの海外の工場への影響はないと認識している。関係各所と相談しながら対応を検討している」と述べました。

一方、トヨタは暫定的なネットワークを利用して「小島プレス工業」との発注や納品のデータのやり取りが可能になったとして、3月2日からすべての工場の稼働を再開させると発表しました。

トヨタは「急きょの稼働停止で、お客様、仕入れ先、関係先の方々にさまざまなご不便をおかけし、おわび申し上げます」とコメントしています。

小島プレス工業とは

今回、サイバー攻撃を受けた「小島プレス工業」は、愛知県豊田市に本社がある昭和13年創業の老舗の自動車部品メーカーです。

従業員はおよそ1700人で、グループ会社などを含めると、国内外におよそ40か所の生産拠点を持っています。

コンソールボックスやドリンクホルダーなどの車の内装部品のほか、タイヤ周りのフェンダーや車体の下に取り付けるアンダーカバーといった外装部品も手がけています。

会社によりますと、昭和13年の創業当時から、当時のトヨタと取り引きがあり、現在も販売先のおよそ9割がトヨタ自動車となっていて、トヨタの幅広い車種に「小島プレス工業」の部品が採用されています。

他社を介さずにトヨタに直接部品を納入する「1次仕入れ先」にあたり、トヨタの部品の供給網=サプライチェーンの一角を担っています。

取引先の部品メーカー サイバー攻撃への対策強化

トヨタ自動車が取引先のシステム障害の影響で工場を停止させる事態となったことを受け、静岡県にある取引先の部品メーカーは、サイバー攻撃への対策強化に追われています。

トヨタは、愛知県豊田市にある取引先の部品メーカーで発生したシステム障害の影響で、1日国内すべての工場の稼働を停止しました。

この影響で、トヨタと取り引きのある静岡県浜松市の部品メーカー「ソミック石川」でも、1日朝から順次、トヨタ向けの製造ラインを停止させる対応をとりました。

このメーカーでは自動車のサスペンションの部品を製造し、トヨタに納めているということです。

メーカーでは、サイバー攻撃への対策を強化する必要があるとして、緊急に社内のパソコンのウイルス対策ソフトのレベルを引き上げたり、社員に対して不審なメールを開かないよう周知したりしました。

ソミック石川の斉藤要副社長は、「自分たちがサイバー攻撃の被害にあわないようにセキュリティーレベルを上げて対応していきたい」と話しています。