米など石油備蓄協調放出で調整 ウクライナ侵攻で原油価格上昇

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で原油価格が上昇する中、アメリカなどの主な原油消費国が近く、石油の備蓄を協調して市場に放出することで調整を進めていることがわかりました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響でニューヨーク原油市場では原油取り引きの国際的な指標、WTIの先物価格が先週、一時、7年7か月ぶりに1バレル=100ドルを超えるなど、上昇傾向が続いています。

アメリカなどの複数のメディアは28日、この事態を受けて、IEA=国際エネルギー機関に加盟するアメリカなどの主な原油消費国が原油の安定確保に向けて、石油の備蓄を協調して市場に放出することで調整を進めていると伝えました。

これに関連してIEAのビロル事務局長はツイッターへの投稿で、「1日に臨時の会合を開催してエネルギー市場の安定に向けた加盟国の役割を協議する」と明らかにしました。

ウクライナ情勢を受けた石油備蓄の放出をめぐっては、ロシアに対する経済制裁による影響も懸念される中、アメリカが原油の価格上昇を抑えるための手段として検討を進めているほか日本もIEAからの要請があれば積極的に参加する意向を示しています。