北朝鮮「NATOの東方拡大で安保環境破壊」友好国 ロシアを擁護

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、北朝鮮外務省は「NATO=北大西洋条約機構は東方拡大を推し進め、ヨーロッパの安全保障環境を破壊してきた」として、アメリカに責任があると強調し、友好国のロシアを改めて擁護しました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をめぐり、北朝鮮外務省は28日、国営の朝鮮中央通信を通じて、ロシアに安全保障上の脅威を与えているとしてアメリカなどを非難する、報道官の談話を発表しました。

談話ではロシアがNATOをこれ以上、拡大しないことなどを法的に保証するよう要求してきたことを踏まえて「アメリカと西側は法律的な安全の保証を求めるロシアの正当な要求を無視した」と指摘しました。

そのうえで「攻撃兵器システムの配備まで試み、NATOの東方拡大を推し進め、ヨーロッパの安全保障環境を破壊してきた。根本的な原因はアメリカと西側の覇権主義にある」として、アメリカに責任があると主張しています。

北朝鮮外務省は、2月26日にも今回の軍事侵攻をめぐり、アメリカを非難する研究者の談話を発表していて、国際社会でロシアが孤立する中、伝統的な友好国のロシアを擁護しています。

また、アメリカによる安全保障上の脅威を強調することで、自衛権の行使だとしているみずからの核・ミサイル開発を正当化するねらいもありそうです。