岸田首相 “資産凍結速やかに実施 ベラルーシの制裁措置検討”

ウクライナ情勢をめぐり、岸田総理大臣は参議院予算委員会で、ロシアのプーチン大統領らの資産凍結を速やかに実施するとともに、ロシアと同盟関係にあるベラルーシについて、ロシアの軍事行動を支えているとして、制裁措置を検討していることを明らかにしました。

参議院予算委員会で岸田総理大臣は、ロシアのプーチン大統領を含むロシア政府関係者らに資産凍結などの制裁措置を決定したことについて「許すことができない強い非難の思いを行動で表す、国際社会と連携して表す一端として、わが国もプーチン大統領をはじめロシア政府関係者に対する資産凍結を明らかにした。速やかに行動に移したい」と述べました。

そのうえで、SWIFTと呼ばれる国際的な決済ネットワークからロシアの特定の銀行を締め出す措置について、岸田総理大臣は「対象や内容について、今関係諸国の間で調整が行われており、欧米諸国とともに連携しながらしっかりとした行動をとっていきたい。できるだけ早く措置を実行するために努力している」と述べました。

さらに、措置に加わることによる国内経済への影響を問われたのに対し「エネルギー価格をはじめ国民生活や日本経済にかかわるさまざまな分野に影響が出ることは十分想定される。政府としても注視し、対応すべきことは迅速に対応していかなければならない」と述べました。

また、ロシアへのさらなる制裁措置の必要性を問われたのに対し、岸田総理大臣は「今後のウクライナ情勢の展開については予断することはできず、緊張感を持って注意をしなければならないと認識している。今後の展開をしっかりと注視し、国際社会との連携を重視し、わが国としても行動を考えていかなければならない」と述べました。

一方、ウクライナ北部と国境を接しロシアと同盟関係にあるベラルーシに対する制裁措置について、岸田総理大臣は「ベラルーシは今回のロシアの軍事行動を支えており、日本としても強く非難する。制裁についても今検討を行っているところだが早急に結論を出したい」と述べました。

林外務大臣は「ベラルーシに対する制裁は、すでにアメリカやその他G7=主要7か国も制裁の実施を表明したところであり、日本としてもベラルーシ政府高官を含む個人に対する措置などの検討を進めている」と述べました。

また、ロシアのプーチン大統領が、核戦力を念頭に抑止力を特別警戒態勢に引き上げるよう命じたことについて、岸田総理大臣は「核に言及することは事態をさらに不安定化させる危険な行為だ。唯一の戦争被爆国であるわが国としても厳しく問題点を指摘しなければならない」と述べました。

一方、岸田総理大臣は、北方領土問題を含むロシアとの平和条約交渉について「わが国の立場やご高齢になった元島民の方々の思いに何とか応えたいという私自身の思いは、いささかも変わりはないが、今の状況に鑑みれば、平和条約交渉、北方領土問題の展望について申し上げられるような状況にはない」と述べました。

官房長官 ウクライナ人などからの難民認定「適切に認定」

松野官房長官は、午前の記者会見で、SWIFTと呼ばれる国際的な決済ネットワークからロシアの特定の銀行を締め出す措置に日本も加わることについて「実効的なものになるよう内容の調整を行っている。わが国の経済や金融市場などへの影響を見極めつつ、ロシアに対して最大のコストを科すよう引き続き、G7=主要7か国をはじめとする国際社会と緊密に連携しながら対応していく」と述べました。

また、ロシアのプーチン大統領が国防相などに対して核戦力を念頭に抑止力を特別警戒態勢に引き上げるよう命じたことについて「情勢のさらなる不安定化につながりかねない危険な行動だ」と批判しました。

一方、記者団がウクライナ人やロシア人が日本に難民認定の申請を行った場合の対応を質問したのに対し「申請者ごとに内容を審査し、難民条約の定義に基づき難民と認定すべき者を適切に認定する。条約上の難民とは認められない者であっても、本国の情勢などを踏まえ人道上の配慮が必要と認められる者は在留を認める」と述べました。