イギリスの石油大手BP ロシア事業から撤退の方針

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けてイギリスの石油大手、BPは、保有するロシア国営の大手石油会社、ロスネフチの株式すべてを売却すると発表し、事実上、ロシア事業から撤退する方針を示しました。
ロシアで事業を手がけるほかの企業にも影響を及ぼすことになりそうです。

発表によりますと、BPは、およそ20%を保有するロシア国営の石油大手、ロスネフチの株式すべてを売却するほか、ロスネフチと手がけてきたロシア国内の合弁事業をすべて終了させるとしています。

また、BPのルーニーCEOなど、ロスネフチに出していた2人の取締役が辞任するということで事実上、ロシア事業から撤退することになります。

BPは声明で、これまで30年以上にわたってロシアで事業を行ってきたとしつつ「ロシアによるウクライナへの攻撃は地域全体に悲劇的な結果をもたらす侵略行為だ。事態を受けて、ロスネフチとの関係を根本的に見直すことになった」としています。

欧米各国などがロシアへの経済制裁を強めるなか現地メディアによりますと、イギリス政府は25日、BPのルーニーCEOから聴取を行い、ロシア事業について懸念を示していたということです。

石油メジャーと呼ばれる大手企業の今回の経営判断は、ロシアで事業を手がけるほかの企業にも影響を及ぼすことになりそうです。