フランス ロシアへ航行の貨物船を拿捕と発表

フランス政府は26日、イギリスとの間のドーバー海峡で、ロシアに向かっていた貨物船を拿捕(だほ)したと発表しました。

理由について発表では「ウクライナ情勢をめぐってEU=ヨーロッパ連合が科した制裁の対象になっている企業が所有者になっている」としていて、フランス北部の港でアメリカ当局の協力も得て詳しく調べるとしています。

この貨物船は25日にフランス北部のルーアンを出港して、ロシアのサンクトペテルブルクへ向かっていました。

ロイター通信によりますと、これに対してパリにあるロシア大使館はフランス外務省に対して抗議の書簡を送る方針を示したということです。

マクロン大統領「戦争は長引く」

フランスのマクロン大統領は農業関係のイベントで「確信を持って言えるのはこの危機、そして戦争は長引くということだ。私たちは大きな決意と連帯感を持って備えなければならない」と述べました。

フランス国内で、ウクライナが有数の生産国である小麦や家畜向けの飼料、燃料の価格がさらに上昇し、影響を懸念する声が広がっていることについては「燃料など農業生産に必要なものをできるかぎり確保し、収入や生産コストの負担の緩和という面でも農家を支援する」と述べ国内の農家の支援に乗り出す考えを示しました。

フランスの豚肉生産団体のティエリ・メイエール会長は「去年から小麦やとうもろこしの価格はとても高く、ウクライナ情勢はさらに高く押し上げて生産者を圧迫している」と述べて、支援の必要性を訴えました。