渋谷でウクライナ人ら数百人が抗議デモ 新宿ではロシア人も

ロシアの軍事侵攻に反対するデモが世界各地で行われる中、日本に住むウクライナやロシアの人々が都内で集会を開き、プーチン政権に抗議の声を上げました。

26日午後、JR渋谷駅前で開かれた抗議集会には、日本に住むウクライナ人など数百人が参加し、ウクライナの国歌を歌って連帯の意思を示しました。

そして「戦争をやめろ」とか「ウクライナを助けよう」と声を上げたほか、「プーチンを止めろ」と書かれたプラカードを掲げるなどして、軍事侵攻を続けるプーチン政権を非難しました。

集会に参加したウクライナの首都キエフ出身の女性は「戦闘が起きているせいで、キエフの人々は地下に隠れて外に出ることもできず、友達や家族のことが本当に心配です。どうかウクライナの人たちを助けて下さい」と涙ながらに訴えていました。

集会には、ウクライナへの軍事侵攻に反対する、ロシアの人々も駆けつけました。

日本に住んで6年というロシア人女性は「プーチンとこの戦争に、抗議するため来た。自分の国が起こしたことを恥ずかしく思う。ロシアの大多数の市民が、この戦争を支持していないと信じたい」と話していました。

ロシア人も軍事侵攻反対デモ 東京 新宿

軍事侵攻に対しては、ロシアの人々からも反対の声が上がっています。

日本で暮らすロシア人のグループがSNSを使って集会への参加を呼びかけたところ、新宿駅前の広場には26日午後4時ごろ、ロシア人を中心に100人余りが集まりました。

参加者たちは「私たちはロシア人だが、戦争に反対する」と書かれたプラカードを掲げ「ウクライナに平和を!」などと繰り返し声をあげ、連帯の姿勢を示していました。

ロシアの首都モスクワ出身で都内に住む27歳のロシア人女性は「ロシアはウクライナに侵攻するべきではなかったと思う。平和のために、対話するべきだ」と話していました。

また、ロシア人グループのメンバーの1人で、集会を呼びかけたユーリ・ジュラブリョブさんは「ロシアがあまりにもひどいことをしているので声をあげずにいられなかった。私たちがプーチン大統領と同じ考えではないこと、戦争に反対していることを世界の人に知ってほしい」と訴えていました。