妊婦のコロナ感染増加 病院が赤ちゃん撮影し見せるサポートも

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って妊婦の感染も増えていて、東京都内の大学病院では出産直後から新生児と離される母親をサポートしようと赤ちゃんの日々の様子を撮影して見せるなどの取り組みを行っています。

日本産婦人科医会などによりますと東京都内で新型コロナの感染が報告された妊婦は、速報値で先月1か月で1141人と過去最多となっています。

東京・板橋区の日本大学医学部附属板橋病院でもことしに入ってから感染した妊婦25人を受け入れ、9人が感染中に出産しました。

こうした場合、新生児への感染リスクを抑えるため出産直後から隔離され、通常、母親が陰性になるまでの1週間から10日ほどは対面できない状態が続くということです。

このため病院では赤ちゃんの日々の様子を撮影して母親に見せたり、コロナ病棟の中でもく浴や授乳の方法を指導したりするサポートを行っています。
24日も3人の母親が入院していて、赤ちゃんの様子を写した写真を助産師から渡されて安心した様子で見つめていました。

今月20日に男の子を出産した母親は「自分が陽性になって赤ちゃんが大丈夫か心配でしたが、看護師に励ましてもらって心強かったです。10日間も会えないのには驚きましたが、写真をもらえてうれしかったです」と話していました。
産婦人科の医師、川名敬部長は「出産直後に赤ちゃんを母親の胸で抱かせるのは母子の愛着に非常に大事だと言われているが感染していると避けなければならない。せめて母親と赤ちゃんが本来の関係に近づくような取り組みをしています」と話しています。