ロシア 首都陥落に向け本格作戦か 話し合いに応じる姿勢も

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は各地で続き、ロシア軍は首都キエフの陥落に向け本格的な作戦を進めているものとみられます。一方でプーチン政権は、ウクライナの非軍事化と中立化を条件に話し合いに応じる姿勢も示し、ゼレンスキー政権への揺さぶりを強めています。

ロシア国防省は25日、これまでにウクライナ国内の211の軍事施設を破壊したと発表するなど、各地で軍事侵攻を続けています。

ロシア軍は、首都キエフの陥落に向けて、本格的な作戦を進めているものとみられ、ウクライナ政府はすでにキエフ市内にロシア軍の工作員が侵入していると警戒しているほか、ウクライナのメディアは、市内で複数の爆発が起きていると伝えています。

一方、プーチン大統領は25日、クレムリンで安全保障会議を開催し「ウクライナ軍の兵士に訴える。あなた方の手で権力を奪取しなさい。あなたたちと話す方が、簡単なようだ」と述べ、ウクライナ軍に対して、ゼレンスキー政権を見かぎり、権力を奪取するよう促しました。
また、ウクライナのゼレンスキー大統領がプーチン大統領に会談を求めたのに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「ウクライナの中立的な地位について話し合うなら会談する用意がある」と述べ、ウクライナの非軍事化・中立化を条件に隣国のベラルーシでウクライナ側と会談する用意があることを明らかにしました。

ロシアは軍の部隊をキエフに向けて進めながら、対話の条件として非軍事化の要求を突きつけ、ウクライナのゼレンスキー政権への揺さぶりを強めています。