4月分の電気料金 過去5年間で最高水準 燃料の輸入価格が上昇

大手電力会社10社のことし4月分の電気料金は、比較できる過去5年間で最も高い水準となっています。LNG=液化天然ガスなど燃料の輸入価格が上昇していることが要因で、ウクライナ情勢の緊迫化で今後も高止まりする見通しです。

大手電力各社によりますと、ことし4月分の電気料金は10社のうち7社で値上がりしました。

これは、LNGや石炭などの輸入価格が大幅に上昇していることが要因で、10社の電気料金は比較できる過去5年間で最も高い水準となっています。

このうち、3月分と比べて、
▽最も値上がり幅が大きいのは中部電力で、使用量が平均的な家庭の電気料金は127円上がって8076円となっています。

次いで、
▽東京電力が115円上がって、8359円
▽東北電力が98円上がって、8431円
などとなっています。

電気料金は利用者の負担が大きくなりすぎないよう、契約によっては燃料価格の上昇分を転嫁できる上限が定められていますが、3月分までに北陸電力と関西電力、中国電力の3社が、そして4月分からは、四国電力と沖縄電力が、この上限に達しました。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で、原油の先物価格は上昇傾向となっていて、原油価格をベースに決まるLNGの長期契約についても値上がりする見通しです。

電気料金は今後も高止まりが続くと見込まれ、暮らしや産業への影響が懸念されます。