子ども向けワクチン 各地の自治体へ 5~11歳の接種に向け準備

新型コロナウイルスワクチンの5歳から11歳の子どもへの接種に向けて、全国の自治体に24日ワクチンが到着し、接種の準備が始まっています。

広島 福山市内の施設には300回分

このうち広島県福山市内の施設には24日午前、ファイザー製の子ども用のワクチン300回分が届けられ、市の担当者がマイナス80度前後に設定された超低温の冷凍庫に保管しました。

厚生労働省によりますと、5歳から11歳の子どものワクチンの接種は、同じファイザー製の12歳以上を対象にした接種と比べると、1回に接種する有効成分の量が3分の1になるということで、3週間の間隔で2回接種を受けます。

現時点では12歳以上のように接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」にはなっておらず、接種には保護者の同意が必要です。

福山市は、5歳から11歳の子どもを対象にした接種券を来月4日から発送する予定で、7日以降順次、市内の30の医療機関で個別接種が受けられるということです。

福山市保健予防課の細井正道主幹は「10歳未満の感染者の割合が増えている。特に基礎疾患がある子どもについてはかかりつけの医師と相談して接種を考えてもらいたい」と話していました。

青森 むつ市の病院には100回分

また青森県むつ市の病院にもワクチンが到着しました。

むつ市のむつ総合病院には24日正午すぎ、ワクチンを乗せたトラックが到着しました。
24日到着したワクチンは100回分で、病院の職員がマイナス75度前後に保てる専用の冷凍庫に保管していました。

むつ市では、今月28日からこの病院に通院している基礎疾患のある子どもを対象に接種を始めることにしていて、それ以外の子どもについては、希望を確認したうえで、接種のスケジュールを決めるとしています。

青森県内で子ども用のワクチンが届いたのは今回が初めてで、青森市などほかの自治体でも25日以降、配送される予定です。

むつ市健康づくり推進部の小田晃廣副理事は「初めての子ども用ワクチンの接種ということで、メリットやデメリットを家庭できちんと相談したうえで接種を考えてもらいたい」と話していました。

鳥取 智頭町の施設には100回分

鳥取県の2つの自治体にもワクチンが到着しました。

このうち智頭町の「保健・医療・福祉総合センター」には、24日正午ごろ5歳から11歳の子どもを対象にした新型コロナウイルスワクチン100回分が届けられました。

町の担当者は、ワクチンがマイナス70度以下の超低温に保たれていることを確認したあと、専用の冷凍庫におさめていました。

鳥取県によりますと、子どもを対象にしたワクチンは県内では最も早く24日智頭町と琴浦町に届けられたということです。

智頭町が5歳から11歳までの子どもがいる保護者を対象に行ったアンケートでは、回答した人の半数近くに当たる78人が接種を希望したということです。

町は、県内で最も早い来月4日から接種を始めることにしています。

智頭町福祉課の小谷いず美課長は「子どもたちの間でも感染拡大が起きている。不安な保護者も多いと思うが、希望する人は早くワクチンを接種してほしい」と話していました。