ウクライナ撮影経験の日本人写真家「誰も暴力的な解決望まず」

ウクライナ情勢をめぐって緊迫した状況が続く中、現地の風景や人々の様子を撮影した経験のある日本人写真家は「戦争になれば、貴重な建造物などが壊され、人の命も失われてしまう。話し合いで解決されることを望みたい」と訴えています。

アメリカ同時多発テロ事件をきっかけに各地の「聖地」などの撮影を続けている写真家の稲田美織さんは、ウクライナでも建造物や人々の様子をカメラに収めてきました。

去年12月から首都キエフで開かれている展覧会に写真を出品しているのに合わせて、ウクライナを訪問する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響や現地の情勢の緊迫化で見送らざるをえなくなりました。
展覧会を主催する現地の友人と連絡が取れたときに「私たちも逃げたいぐらいなので、今は来ないでほしい」と言われたということで、友人のメールの文面などから、今はさらに緊迫度が高まっていると感じています。

稲田さんは「戦争になれば、貴重な建造物や文化財が破壊される。何より人の命が失われることはあってはならない。ウクライナには文化的な魅力があり、誰も暴力的な解決を望んでいない。お互いを尊重し、話し合いでの解決を目指してほしい」と訴えました。