オミクロン株 40代で急激に悪化も“ワクチン・対策徹底を”

新型コロナウイルスのオミクロン株が広がった感染拡大の第6波では、重症化するのは高齢者がほとんどとされてきましたが、重症患者の治療を行ってきた東京の病院では、40代や50代でも急激に呼吸状態が悪くなって重症化する人が出ているとして、医師はワクチンの追加接種を行うとともに感染対策を徹底するよう訴えています。

新型コロナの重症患者の治療の中核を担っている国立国際医療研究センターでは、今月に入ってから40人から50人前後が入院する状態が続いていて、このうちの5人前後が重症で、この2週間ほどで増えてきているということです。

オミクロン株が拡大したことし1月以降は、70代以上の高齢者で感染したことで持病が悪化して重症化する人が多かったということですが、この2週間では40代や50代でも新型コロナウイルスそのものによる肺炎で重症化した人が2人いるなど、重症化するのは高齢者だけではないとしています。

センターの森岡慎一郎医師は「50代、40代で基礎疾患があったり、ワクチンを1回も打っていなかったりする人たちがコロナの肺炎で急激に呼吸の状態が悪くなることが散見され、医療現場として非常に怖いことだと感じている。東京都内の新規感染者数はピークアウトしているが、患者さんの重症度が上がっていて、現場ではこれからピークが来るのではないかと考えている。オミクロン株を甘く見ずに、一人ひとりが自分のこととして捉え、まずはワクチンをしっかり2回打ち、3回目のブースター接種も行って、感染対策に気をつけながら生活することが大事になる」と話しています。