新年度予算案 衆院予算委 自民・公明と国民の賛成多数で可決

一般会計の総額が過去最大の107兆円余りとなる新年度・令和4年度予算案は、衆議院予算委員会で採決が行われ、自民・公明両党と国民民主党の賛成多数で可決されました。
予算案は22日、衆議院本会議でも可決され、参議院に送られる運びで、憲法の規定により、年度内の成立が確実になります。

新年度・令和4年度予算案には、新型コロナウイルス対策のほか、看護や介護などの現場で働く人の賃金の引き上げに必要な費用も盛り込まれていて、一般会計の総額は、107兆5964億円に上り、過去最大です。

衆議院予算委員会では、締めくくりの質疑が行われたあと、予算案の採決が行われ、自民・公明両党と国民民主党の賛成多数で可決されました。

国民民主党が、政府の当初予算案に賛成するのは初めてです。

一方、野党側は、新型コロナ対策などが不十分だとして組み替え動議を提出しましたが、否決されました。

予算案の衆議院本会議での採決は、22日行われる予定で、与党などの賛成多数で可決され、参議院に送られる運びです。

予算案が22日衆議院を通過すれば、小渕内閣当時の平成11年の予算審議に次いで2番目に早い通過で、憲法の規定により、参議院に送られたあと採決されなくても、30日が経過すれば自然成立するため、年度内に成立することが確実になります。

国民 初めて政府の当初予算案に賛成

国民民主党は、衆議院予算委員会での採決で、新年度・令和4年度予算案に賛成しました。

これに先立って、両院議員総会を開き、執行部が、原油価格の高騰対策として繰り返し求めてきた、いわゆる「トリガー条項」の凍結解除について、岸田総理大臣が選択肢として排除しない考えを示したことを受けて、予算案に賛成する方針を提案しました。

これに対し、出席者から「野党として、政府の本予算案には反対すべきだ」などと反対する意見も出されましたが、最終的に、執行部の方針が了承されました。

国民民主党が政府の当初予算案に賛成するのは初めてです。

両院議員総会のあと、玉木代表は記者団に対し「国民民主党は、政策本位で与野党問わず、連携していくことを党の活動方針として決めており、国民に必要なガソリン価格の値下げを実現するために大きな決断をした」と述べました。

また、記者団が「本予算案に賛成するということは、今後、今の自公政権に何らかの形で入っていくのか」と質問したのに対し「連立政権を組むといったことはない。政府のおかしい政策については、引き続きおかしいと言い続けていく」と述べました。

岸田首相「国民が賛成 与党として歓迎したい」

国民民主党は、21日行われた衆議院予算委員会での採決で、新年度・令和4年度予算案に賛成しました。

これについて岸田総理大臣は、党の役員会で「玉木代表から、きょう昼に連絡があり、コロナ禍や国際情勢などの内外の緊迫の折、新年度予算案などに賛成するとのことだった。与党として歓迎したい」と述べ、玉木代表から事前に連絡があったことを明らかにしました。

その上で「公明党の山口代表とも連絡をとり、自民・公明両党で緊密に意思疎通をはかっていくことで一致した。国民民主党から今後、政策提言などの話もあると思うので、聞く耳を持っていきたい」と述べ、国民民主党との連携を強化したいという考えを示しました。

自民 茂木幹事長「評価し歓迎 真摯に対応する」

自民党の茂木幹事長は、記者会見で「予算案は、国民生活や景気動向を考えても極めて重要であり、賛成の判断を評価し、歓迎したい」と述べました。

また、国民民主党との連携については「今後のことを話し合ってるわけではないが、賃上げや景気回復、原油価格の高騰対策などで、国民民主党としての提言を持っていて、そういった話が来ることは十分想定されるのではないか。真摯に対応することは当然だ」と述べました。

立民 泉代表「野党が賛成することは考えがたい」

立憲民主党の泉代表は、記者団に対し「政府の当初予算案への対応は、総理大臣指名選挙と同じくらいに非常に重たいもので、野党が賛成するということは考えがたい。これまでの国会での論戦で言ってきたことと整合性がとれるのかという問題もあり、大変残念な判断だ」と述べました。

その上で、夏の参議院選挙に向けた連携について「国民民主党は、野党として、自民党と対じする勢力となるのかどうかが問われている。立憲民主党は、自民党に代わる政権の選択肢となるべく、与党と戦ってきており、しっかり自分たち自身で頑張っていかなければいけない局面だ」と述べました。

維新 藤田幹事長「国民の意図よく分からず」

日本維新の会の藤田幹事長は、記者会見で「国民民主党の意図がよく分からず、政権与党と何らかの取り引きをしたいと捉えられてもしかたないのではないか。自民党と関係を深めて、与党入りや閣外協力などをするのであれば、私たちとは対じのしかたや政策論が根本的に違うと判断せざるを得ない」と述べました。

共産 小池書記局長「事実上の与党入り宣言だ」

共産党の小池書記局長は、記者会見で「憲政史上めったにない、異例中の異例のことだ。国民民主党は、改憲推進の立場に明確にかじを切っており、非常に危険な道に進んでいると指摘してきた。今回、政府の当初予算案に賛成することは、事実上の与党入り宣言だと受け取らざるを得ない」と述べました。