「金」が最高値に 1グラム=7040円台 ウクライナ情勢緊迫化で

ウクライナ情勢の緊迫化を受けて、比較的安全な資産とされる「金」の価格が上昇しています。21日の「金」の先物価格は、一時、1グラム=7040円台をつけ、取り引き時間中の最高値を更新しました。

大阪取引所で行われている21日の「金」の先物取引は、取り引き開始直後から買い注文が膨らみ、取り引きの中心となる「ことし12月もの」の価格が、一時、1グラム当たり7040円台をつけました。

これは、おととし8月の取り引き時間中につけた7032円を超え、およそ1年半ぶりに最高値を更新しました。

「金」は比較的安全な資産とされ、欧米などの金融引き締めの動きに応じて株や国債の価格が値下がり傾向にある中、投資家の間で需要が高まり、ことしに入ってから価格が上昇傾向にあります。

さらに、ウクライナ情勢をめぐってロシアによる軍事侵攻への懸念が高まる中で、有事に買われやすいとされる「金」が一段と値上がりした形です。

市場関係者は「ウクライナ情勢の緊迫化で原油や穀物などの価格が上昇し、インフレへの懸念が強まる中、資産の価値が目減りしにくいとの見方もあり、『金』が買われている。引き続きウクライナ情勢に値動きが左右されるのではないか」と話しています。