ウクライナ東部の戦闘 爆発や銃撃など停戦合意違反1500件余

ウクライナ東部では、ウクライナ軍と親ロシア派の武装勢力との間で続く戦闘で1日で確認された爆発や銃撃といった停戦合意違反が、1500件余りに上るなど緊張が高まっています。
アメリカは、ロシアがこうした状況を軍事侵攻のための口実にしようとしていると警戒感を強めています。

ウクライナ東部では、ウクライナ軍と親ロシア派の武装勢力との間で戦闘が続いています。

停戦監視にあたっているOSCE=ヨーロッパ安全保障協力機構によりますと、東部のドネツクとルガンスク周辺では18日夜までの1日で合わせて1566件に上る停戦合意違反が確認されたということです。

親ロシア派の武装勢力の報道担当者は17日、「市民を守るために応戦しなければならなかった」と述べ、ウクライナ軍の担当者も19日、「市民や兵士を守る必要がある場合を除いて、報復射撃を行わない」と述べるなどそれぞれ相手に責任があると非難しました。

一方、アメリカ・ホワイトハウスのサキ報道官は、19日、声明を発表し、「現地の状況は、ロシアがいつウクライナを攻撃してもおかしくないことを再確認させるものだ」としてロシアが東部の状況を軍事侵攻のための口実にしようとしていると警戒感を強めています。

ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領は、週末もホワイトハウスに滞在し、現地の状況について定期的に報告を受けているほか、20日は、NSC=国家安全保障会議を開き、ウクライナ情勢について協議する予定だということです。