中和抗体薬治療 自宅療養者に行う施設開設 東京 新宿区

新型コロナに感染して自宅療養を続ける人が都内で8万人を超える中、東京・新宿区は自宅療養者の重症化を防ぐため区独自に開設した施設で対象となる患者に中和抗体薬による治療を集中的に行う取り組みを始めました。

新宿区では1月は感染者の8割近くが40歳未満でしたが、2月に入って高齢者が占める割合が高くなってきています。

医療機関がひっ迫し、自宅療養者の重症化をどう防ぐかが課題となる中、新宿区は、保健所の敷地内にある建物を支援施設として活用し、重症化のリスクがある基礎疾患のある患者などへの中和抗体薬による治療を行う区独自の取り組みを18日から始めました。

これまでは医師が患者の自宅を訪問して対応していましたが、対象となる患者を専用の車両で移送することで施設でも集中的に治療できることにしました。

記者会見で新宿区の吉住健一区長は、「従来は患者への酸素投与などを行ってきた施設だが、オミクロン株の特性に合わせて活用方法を変更した。集中的に治療を行うことで、効率的で効果的な対応が可能となる」と話しています。